待てはできない

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役者 伊野尾慧

行ってきましたカラフト伯父さん。初日の公演と4/28の昼公演。

初主演舞台の情報を知ったときのあの驚きから、気が付けばあっという間の本番。

舞台による露出ラッシュや同時期のドラマ撮影、新曲発売など、舞台がなくてもいつもより忙しいはずのスケジュール。初めての舞台に方言までついて。大丈夫なのかな、と思う気持ちもなくはなかった。

 

 

舞台を見るまでは。

 

 

初日の幕が上がって、舞台に現れた伊野尾さん。最初は「あ、伊野尾くんだ」と思ったファン心理。いつも見ていた姿形の伊野尾さんのように見えた。でもそんな気持ちはほんの一瞬だった。舞台上を歩く姿勢、表情。そして発された一声。

 

徹でしかなかった。あの鉄工所で、ずっと暮らしていた徹がそこにいた。

 

二人の頼もしい共演者や、演出家、その他の経験豊富なスタッフの中で確かにそこに伊野尾慧という役者が存在したのだ。演技仕事も少ない伊野尾さんがどれだけ稽古をつけられたか、どれだけ努力したかは定かではない。きっとそんな苦労した話なんて彼は出さないだろう。でも、そこには確実に今までファンに向けては出したことのない伊野尾慧がそこにいた。

 

舞台はまだ公演中なのでネタバレは避けるが、クライマックスのシーンでの演技。あれはきっと伊野尾さんが内に秘めていたポテンシャルの一部なのだろう。雷に打たれたかのような衝撃だった。あの慟哭が頭から離れない。なんて底の見えない人なんだ。恐ろしいぞ伊野尾慧。

 

今まで私たちに見せてくれていた気楽なキャラから一転、また新たな一面を解禁してくれた気がした。まるで次元が増えたかのような衝撃だった。2Dから3Dになったように、伊野尾慧という人物像が私の中で立ち上がったように感じた。大げさかもしれないが、確かにこの「カラフト伯父さん」という舞台で今までと違う一面が見れたのは確かだった。そして、その一面に確かに惹かれている自分がいる。そう、沼だった。

伊野尾慧という沼は想像していたよりもはるかに深く、底が見えない。

 

そんなことを思いながら、ドラマの伊野尾君、新曲の伊野尾くんを見て、今日もまたその沼に沈んでいく。